原田・長・黒瀬・椋田研究室

2021年発表論文概要

ICCV 2021

Neural Articulated Radiance Field
Atsuhiro Noguchi, Xiao Sun, Stephen Lin, Tatsuya Harada
detection 本研究では関節物体の変形可能な3D表現であるNeural Articulated Radiance Field (NARF) を提案します.NARFは三次元表現の一つであるNeural Radiance Fields (NeRF) を関節物体に拡張したものです.NARFは輝度場 (Radiance Field) の計算において,入力座標に最も関係のあるパーツを推定し,その変形のみを考慮することで,計算量を大きく増加させずに姿勢に伴う変化を学習します.提案手法は画像と姿勢のペアデータから学習でき,任意の視点や姿勢における物体の画像を描画することができます.さらに,自己符号化器を用いることで,同じカテゴリの複数の物体の見た目の多様性を学習可能です.
(PDF) (CODE)

Multitask AET With Orthogonal Tangent Regularity for Dark Object Detection
Ziteng Cui, Guo-Jun Qi, Lin Gu, Shaodi You, Zenghui Zhang, Tatsuya Harada
detection 暗い環境では光量が不足し,望ましくないノイズが発生するため,物体検出などにおいて問題になります. 既存の研究の多くは,データ拡張(data augmentation)に依存し,照明変換の背後にある本質的なパターンを探索することなく,実世界または過度に単純化された合成データセットに基づいてモデルを直接学習するものです. 本研究では,暗い環境での物体検出を強化するために,人間の視覚と機械視覚のタスクを組み合わせた新しいマルチタスク自動エンコーディング変換(MAET)モデルを提案しています. MAETは自己教師学習により,物理ノイズモデルと画像信号処理(ISP)を考慮した現実的な照度劣化変換を符号化・復号化を行い,内在する視覚構造を学習します. この表現に基づき,バウンディングボックスの座標とクラスを復号化することで物体検出タスクを実現します. 2つのタスクの過度な結合を避けるため,MAETは直交接線規則性を課すことにより,物体特徴と劣化特徴を切り離しています. これにより,それぞれのタスクの出力に沿った接線の直交性を最大化することで,マルチタスク予測を幾何学的に定式化できるパラメトリック多様体が形成されます. 本フレームワークは主流の物体検出アーキテクチャに基づいて実装することができ,COCOやVOCといった通常のターゲット検出データセットを用いてエンドツーエンドで直接学習させることが可能です. 実験では,合成データセットと実世界データセットを用いて最先端の性能を達成しました.
(PDF) (CODE)

ISBI 2021

Beam stack search-based reconstruction of unhealthy coronary artery wall segmentations in CCTA-CPR scans
Antonio Tejero-de-Pablos, Hiroaki Yamane, Yusuke Kurose, Junichi Iho, Youji Tokunaga, Makoto Horie, Keisuke Nishizawa, Yusaku Hayashi, Yasushi Koyama, Tatsuya Harada
detection CCTAスキャンにおける冠動脈壁境界の推定は,心疾患の診断に不可欠なタスクです. このタスクを自動化するため,深層学習ベースの画像セグメンテーション手法が用いられます.しかし,プラークや分岐が存在する際,最先端手法でも正確な境界の生成が困難でした. 本論文では,CPRボリューム内の隣接スライスのボクセル形状を利用することで,動脈壁の最も妥当な経路を見つけるTube Beam Stack Search (TBSS)という手法を提案しています. TBSSは,オリジナルのBeam Stack Searchと同様に,セグメンテーション手法によって出力されたボクセル確率に沿ってナビゲートし,血管の内壁と外壁を再構築します. TBSSで再構成された画像にスケルトン処理を施すことでノイズを除去し,より高精度なセグメンテーションを実現します. 冠動脈CTアンギオグラフィのデータセットで本手法を評価した結果,最新の研究成果よりも優れていることが示されました. (Paper)